2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

学校選択制について

「教育界に新風を」という抽象論からスタートして制度論を考えていくと、ひとつの方法論として学校選択制が浮かび上がってきます。 しかし、「教育=文化」論の見地から考えるなら、学校選択制は地域文化を破壊する方向にはたらくのではないかという懸念があ…

教師の裁量幅を広げる

教師という仕事は、優れて臨床的な職業と言えますね。 昨今の教育論のひとつの問題点は、この「臨床」という視点が抜け落ちて、制度論に話が終始してしまっていることかも知れません。確かに、臨床論は定型化・一般化できないので、議論の俎上に乗せにくいの…

臨床という姿勢

「進歩主義」に対して、私たちが目指すべきなのは、「臨床」という姿勢ではないでしょうか。 たとえば、病人を前にした医者は、決して「人体はこうあるべき」などという理想論をぶったりはしません。ただ病状を調べ、最適な治療方法を考え、実行します。それ…

光と影

この2年ほど情報システムの開発を担当していますが、来年の本格導入を控えての大工事のため、この3連休は休日出勤です(正月を除いて、2月まで毎土日ごとに工事はつづきます)。平日はネットワークを止められないので、そういうスケジュールにならざるを得な…

大人は祝日を喜ばない

大人になると祝日がうれしくない。いや、いったん休みに入ってしまえば、家で家族とのんびりできるのはうれしいし、このままずっと休んでいたいとも思うのだが、忙しい時など仕事のやりくりがエライたいへんな場合があるのだ。 特に、こう年も押し迫ってきた…

コーヒーのある風景

会社にあるコーヒーの自動販売機が、非常に頭にくる。 好きなコーヒーのボタンを押して、ミルクや砂糖の量を調整すると、まず紙コップが落ちてきて、次にコーヒーとミルクと砂糖が適切な量だけ注がれるというしくみなのだが、しばしばこの期待は鮮やかに裏切…

進歩主義と決定論

人間はどこまでも快適性を追求せずにいられないところがありますから、どんどんエスカレートしていけば、完璧を求めるようになります。 それもまた人間性のうちと言ってしまえばそれまでなのですが、これが進歩主義と結びついて正当化されてしまうと、弊害の…

結婚のかたちと文化

日経ビジネス(12月12日号)の教育特集の中で、こんな文章を見つけました(原典は、スウェーデンの中学社会科の教科書「あなた自身の社会」、新評論刊) (引用ここから) ・・・ 私は、どうしてあなたたちが、子どもの人生が偶然にまかされることを受け入れ…

携帯で書く

PDA

先日愛用しているクリエのバッテリ交換をした。電車の中で30分ほども読み書きしていると、バッテリ消耗の警告が出るようになってしまったのだ。 私の場合、新聞もメルマガもクリエで読んでいるし、BBSへの書き込みも多くをクリエを使って電車の中で書いてい…

「経験」が独創性を生み出す

前の日記で私は、「独創性は個性よりもむしろ関係性(チームワーク)から生まれる」と述べました。その中で、「心配しなくても(画一的教育の中で育った私たちでさえ)十分個性的だ」とも言いましたが、さらに「個性」について掘り下げて考えるなら、私はこ…

「個性」尊重教育は独創性を育てるか

個性と独創性とは違いますよね。個性とは、独創性のある人もない人もいる、そういうことを指して個性と呼ぶのではないでしょうか。 独創性ある「個」人を育てようというなら、見所のありそうな奴を見つけて英才教育でもやればいい。全員のあるがままの個性を…

これも文化?

奇妙な光景。 退任して子会社の社長に降った専務が、私の上司の経営企画担当執行役員のところに立ち寄っていった。 何やらふたりで腰をかがめて謙遜しあっている。 「あーどうもいつもお世話になっとります」と元専務の子会社社長。 「何をおっしゃいますか…